作庭記26

浜松の造園屋ふなこし

2006年02月21日 18:20

□造園と国家経営□



ある人が、自然を模しながら石を据える事は、非常に奥が深いと言われた。



土を帝王とすれば水は臣下。



土が許せば水は流れ、土がふさげば水は留まる。



山が帝王、水が臣下、石は帝王を補佐する臣下という事になる。



これらが揃い、水は山の筋に従って流れるものなのだ。



ただし、山の強度が軟弱な場合、必ず水に崩される。



これは、反逆の意味を表している。



山の強度が弱いというのは、支える石が無い場面の事であり、帝王が弱いという事は、補佐するべき臣下がいないという事である。



であるから、山は石によって強くなり、帝王は補佐する臣下によって磐石となる。



こんな事から、自然を模した造園では必ず石を据えなければならないのだ。


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