孤高の指導者

浜松の造園屋ふなこし

2007年12月24日 18:09

経営者は孤独だ。  と、色々な所で言われていますが、

それに対する答えは出そうにありません。


社員との共通意識を持つために経営目標や社是などがあり、

経営者としての悩みを共有する為に異業種交流などがあるのでしょう。


しかしながら、そういった交流が根本的に苦手な人は、

それら孤独から開放される幾つかの手段を放棄し、自らの思いを自らの才能のみで

クリアしていくという、壮絶な孤独を(自業自得ながら)味わう事になるのでしょう。


アウグストゥスの残した帝政ローマを、更に磐石なモノに仕上げるという重責を

担う事になったティベリウスは、一人の英雄に頼らずにオートメーションで動く事の出来る

安定した国家の整備を次々と進めていきながらも、その中途半端に圧倒的な能力が

アダとなり、

 ・ 国政の場である元老院から
 ・ 安らぎの場であるはずの家庭から

次第に孤立していきます。


彼に欠けていた指導者としての資質は

国家の責務をホンネで共有しようとした甘さ

であり、それは裏返せばオートメーション国家を確立する為に必要な資質、

国家の責務を(多少なりとも)リアルに共有させた行動力

であったのかもしれません。



突き進む、圧倒的にポジティブなローマの時代は終わりを告げました。

今、舩越造園が学び取るべき事例も、これからは無いのかもしれません。

しかし、このツアーから途中下車せずに、つぶさに何かを感じ取っていこうと思います。


ローマ人の物語〈17〉悪名高き皇帝たち(1) (新潮文庫)


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